飯田橋駅東口より徒歩0分
内科・心療内科・精神科
東京都千代田区飯田橋4-9-9
第七田中ビル8階

TEL: 03-6260-9863

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 医院情報

飯田橋駅東口より徒歩0分
内科・心療内科・精神科

医院名等
飯田橋東口内科心療内科診療所
飯田橋東口診療所(正式略称)
医療機関コード 0134833
院長
下平 智史
住所
〒102-0072
東京都千代田区飯田橋4-9-9
第七田中ビル8階
診療科目等
内科・心療内科・精神科
小学生以上を対象にしています。
自立支援使用可能
障害者手帳・年金記載可能
生活保護対応
連絡先
03-6260-9863
緊急時:03-6874-6127
業者用、電話診療用、質問用:1@iidabashi-shinryounaika.jp
補足
精神保健指定医
内科認定医
心療内科専門医・指導医
社会医学専門医・指導医
千代田区医師会員
東京大学心療内科医局員関連病院
適格請求書発行業者登録番号:
T9810091555803

発達障害のページ

発達障害は自閉症スペクトラム障害(アスペルガー障害等を含む)や注意欠陥多動性障害(ADHD)と呼ばれる疾患などがありますが、もっとも多いのが特定不能の発達障害(発達のアンバランス)であり、患者さんによってさまざまな病状があり、患者さんにおいても困っていることが異なります。また発達の問題がある方は二次障害として抑うつや不眠などが発生することが多く、どの症状がどの疾患からきており、どのような薬や対応が必要か診察し判断することが重要です。それ以外としては、発達障害の外側となるグレーゾーンと呼ばれる発達の特徴があることが問題となっている方々もいます。病気の概念はとても難しく目まぐるしくカテゴリーが変わっています。診断者や診断基準によって分かれる方も多くいます。

当院では検査→診断→投薬→心理療法 と進めていくことが重要と考えております。心療内科では人の行動や心理に焦点をあてて、行動の分析や心理状態の把握をおこなっております。心療内科専門医として心理社会的なアプローチや投薬が問題の行動の是正・変容にお役に立てると思っております。また近年ADHDの薬が相次いで出されてことから、ADHDの方をしっかりと診断・投薬に結びつけることも非常に重要となりました。ADHDの方の見逃しがないようにしっかりと検査を行っております。(心理検査としてASRSのみならずCAARS、WAIS、CONNERSなどを用いております。)診断は心理テストだけで決まるわけではありません、本人の自覚症状や面接の状況、今まで特に12未満の経過などを総合的に評価して決めていきます。しかしながら診療所では正確な病名よりも適切な治療が大事であると思っております。

また、薬はサポート的な役割を果たしますが、治療の主なアプローチは疾病理解と心理的・行動的なアプローチとなりますので、しっかりとした心理療法や本などによる学習が重要となってくると考えています。カウンセリングを行わない人も、ネット情報ではなく本をしっかりよみ、わからないところや実践したことを私と共有して対策を練っていきましょう。

セカンドオピニオンを当院は行っておりませんが、千代田区医師会医療機関や東京大学心療内科医や周辺のご縁がある医師からの検査依頼は保険診療で受けております。「継続的な治療が必要だとは思っていないが、自分に発達の問題があるかどうか知りたい」という方はすみませんが、医療の対象にはなりませんので近隣の心理室をご利用ください。

発達障害の検査

基本的には検査は当院で治療を継続的に行っていく方に対してのみ試行しております。

当院で治療を行っていく方で16歳以上のかたに関してはWAIS(Wechsler Adult Intelligence Scale、通称ウェイス)、16歳以下はWISC(Wechsler Intelligence Scale for Children)と呼ばれている知能検査を行っています。2~2.5時間かかりますが、保険が適用されます。WAISやWISCの保険点数450点(3割負担のかたで1350円の負担)で行えます。知能テストで問題がある方は学習障害にちかい発達障害であり、知能テストで問題がないにもかかわらず、うまくいかない方はADHDなどの不注意や集中力の継続に問題があるかたもいます(知能テストで問題がある人が発達障害という簡単なものではない。)

また、心理テストとしてASRS、AQ、AASP、CAARS、CONNERS、バウムテスト、SCTなど用意してありまして、医師やカウンセラーがその人に会ったテストを推奨しています。

また、除外診断としてうつ病の質問紙、パソナリティーの質問紙など多くのテストを用意してより確実な診断に近づけております。

脳派テストは不注意が強く意識が保てていないような癲癇を疑うかたは近隣病院にて施行をお願いしております。また採血などは甲状腺や血糖などの問題から多動不注意が見られるのでADHDのガイドライン上必須であり当院でも行っております。WAISは治療目的のみに使用を限定しており医師学校職場と必要に応じて連携を図っています。(メンサなどのために書類を作成したりはしておりませんのでそのような方は他の心理室などで自費で受けるようにされてください。)

発達障害の診断

現在の状況のみを見て発達障害の診断は下せません。適応障害やうつ病や不安障害や躁病で発達障害用の行動パターンとなる方をしっかり除外して、本当の発達障害を見極めていくことが重要です。ただ難しいのはどちらかの疾患だけ存在するのでなく、疾患は合併することが多くあることです。今まで発達の問題を抱えながらもある程度問題が大きくならないようにできていたのが、職場や学校などのストレスにより抑うつが混ざり問題が顕在化することも多々あります。

病状の発症時期を特定するため、小学校のころの成績表などの学校の評価や小学校以前の様子を親御さんから聞くことも時には重要です。受診時には家族で話しあい幼少時の他の子供と違うところを把握してみてください。通信表なども参考になると思います。小さい頃からの問題(通知表や両親が悩んでいたこと)をまとめたものを持ってきていただけると大変助かります。

今まで苦痛があり、平均的な人とは違うために苦しんでいたり多大な努力を要していた人が多いと思われます。今まで生活に苦労していたが症状は大きくなく、最近急に症状が出た人は典型的な発達障害ではなく、特定不能の発達障害(発達のアンバランス)がもともと存在していてそこに二次障害的にうつや適応障害や不眠が発生した可能性もあります。ただ、症状から自分の病気を推測することは一般の方には困難ですので、精神的な症状でお困りな人は受診してください。適切な診断と治療を行っていきます。うつ病により発達障害様の症状を呈すこともあります(不安が強く落ち着いて座っていたり、話を最後まで聞けなくなったり、思考力が落ちて、物忘れなども頻回になることは多いです)また不眠から不注意が悪化することもよくありまずは不眠を正すことが早期に重要となります。

症状は人により様々です。ADHDですと不注意、多動性、衝動性などと表現されますが、大事なことの先送り傾向、朝起きられない、夜更かししてしまう、他人の覚えていなければいけないことなども忘れてしまうなども症状です。ASDのかたはコミュニケーションやこだわりといったものが主ですが、自分の症状に気付かない、周りの人と比べられない、人から言われたことがこだわりが大きくて行えないなども大きな問題となってくる症状です。一生懸命本を読み自分の症状をしっかり把握していくことがとても大事です。

診断は当院はDSM-5に基づき行っております(書類はICDです)。しかしながらASDは正常から疾患までの垣根がなくスペクトラムとして分布しているとされています。また、ADHDはなぜかスペクトラム障害ではなくあつかわれています。ADDをADHDに含めるかどうかなど医者などの判断者や診断基準で病名が変わる人がいます。当院は診療所であり、正確な分類をするより治療が患者さんの最大利益になることが大切であると判断して治療をおこなっております。秋からに衝動性が高いASDの方をASDとだけ判断して治療をしていると衝動性がおさえられないことがあります、衝動性はADHDの位置症状であり同じ発達障害の中でASDとADHDの症状を併せ持つことは多々あります。本人が生活しやすいようにしっかりとADHDの投薬なども行っていきます。

投薬

達障害の方は適応障害やうつ病になることが多く、その治療が前面に出ることもあります。その病状に対して抗うつ薬や抗不安薬や気分安定薬や睡眠薬や抗精神病薬を使っていくことにより、以前の状況に改善させたり、二次障害に落ち込まないように投薬をしていきます。

またADHDの診断がつく患者さんにはコンサータ、インチュニブ、ストラテラといった専門の投薬を行うことが可能です。それによりADHDそのものの症状が改善することもおおくうまく使っていく必要があります。しかしながら副作用が強く出る方がおりまして、単剤ではなかなか思ったような効果が得られないことも多いお薬です。コンサータ単剤では不安や抑うつが強く出てしまい高容量のむと逆に不安定になる方も多くいます。インチュニブ単剤では立ち眩みなどを起こすこともあり、ストラテラ単剤では不眠やイライラが出ることもあります。それらをうまく組み合わせて対応することが副作用が強く出ないこつになります。もちろん単剤でやれる方はそれが一番簡便です。薬を組み合わせても口渇などが出ることもお送りありまして、口渇を防ぐ薬なども組み合わせることが可能です。薬を一つのめば解決するといったものではなく、薬の援助で軽減で切るところは軽減してそのほかの問題は心理社会的な継続的な工夫と努力が必要となりますので、医師と患者と家族と時には学校や家族が一緒に進んでいくものです。

心理療法

いくつかの本などをテキストにしながら、患者さんと臨床心理士で一歩一歩やっていくことも重要です。環境の調整と、自分のこころの扱い方と自分の行動を変えていくことでずっと生活しやすくなると思っております。発達圏のかたは自分の考えや感情を行動の理由とされている方が多く、それにより病状が悪化している場合がありそこの修正ができますと人生においてかなり融通が効くようになりますのでわかいうちに是非身に付けてください。

衝動性が高いにもかかわらず自閉症としてのみ扱われており、本人家族などが困られているご家庭も多々ある様子です。病名ではなく状態に合わせて本人ご家族と話し合い対応を検討いたしましょう。

最初は本を読むだけではなかなかうまくはいかないかと思います。まず自分を知り、計画を立てて、実行して、評価して、修正してうまく生活できるルールなどを医師や臨床心理士と作っていくこともとても重要です。

カウンセリングは毎週通われる方は2000~3000円/1h、そうでない方は4000~6000円/1hとなっており、都内では格安で提供しております。別途医師による受診は必要です。費用などが心配な方は医療費は自立支援医療などもありますので遠慮なくお聞きください。

厚生労働省より

自閉症スペクトラム障害

 幼児期に診断された場合には、個別や小さな集団での療育を受けることによって、コミュニケーションの発達を促し、適応力を伸ばすことが期待できます。また、療育を経験することによって、新しい場面に対する不安が減り、集団活動に参加する意欲が高まります。言葉によるコミュニケーションに頼りすぎず、視覚的な手がかりを増やすなどの環境面の工夫をすれば、子どもの不安が減り、気持ちが安定し、パニックが少なくなることが期待できます。
早期に診断することは、親が子どもをありのままに理解し、その成長を専門家のサポートとともに見守っていくことに役立ちます。自閉症を治す薬はありませんが、睡眠や行動の問題が著しい場合には、薬の服用について医師と相談してみるのもよいかもしれません。
 思春期以降になって不安症状やうつ症状が現れた場合には、抗不安薬や抗うつ薬を服用すると改善することがありますが、その場合にも、症状が現れる前に過度なストレスがなかったか、生活上の変化がなかったか等、まず環境調整を試みることが大事です。
また、幼児期から成人期を通して、身近にいる親や配偶者が本人の特性を理解していることがとても重要です。それによって本人が安心するだけでなく、親から教師、上司などに対し特性を伝えることによって、本人にふさわしい学校や職場環境が整い、支援の輪が広がっていきます。
成人を対象とした対人技能訓練や認知リハビリテーションを行っている施設は少ないですが、対人関係上の問題への対処方法を身につけるには有効です。地域の発達障害者支援センターが、自閉症スペクトラム障害者を対象にしたグループ活動を行っていることがあります。

注意欠如・多動性障害(ADHD)

 幼児期や児童期に診断された場合には、薬物療法と行動変容、そして生活環境の調整が行われることが多いです。薬物療法としては、脳を刺激する治療薬であるアトモキセチンや塩酸メチルフェニデートという薬がおもに用いられます。どちらも脳内の神経伝達物質であるノルアドレナリンやドーパミンの不足を改善する働きがあります。現在のところ、日本では成人のADHDの人が服用できる治療薬はありませんが、将来は成人への処方も認められる可能性があります。
 生活環境の調整としては、勉強などに集中しないといけないときには本人の好きな遊び道具を片づけ、テレビを消すなど、集中を妨げる刺激をできるだけ周囲からなくすことが重要です。また、集中しないといけない時間は短めに、一度にこなさなければいけない量は少なめに設定し、休憩をとるタイミングをあらかじめ決めておくことも効果的です。
自閉症スペクトラム障害と同様、親をはじめとする家族がADHDに対する知識や理解を深め、本人の特性を理解することが、本人の自尊心を低下させることを防ぎ、自分を信じ、勉強や作業、社会生活への意欲を高めることにつながります。


AD/HD(注意欠陥/多動性障害)の診断と治療(e-helthnet)

 AD/HD(注意欠如/多動性障害)は、「不注意」と「多動・衝動性」を主な特徴とする発達障害の概念のひとつです。AD/HDを持つ小児は家庭・学校生活でさまざまな困難をきたすため、環境や行動への介入や薬物療法が試みられています。AD/HDの治療は人格形成の途上にある子どものこころの発達を支援する上でとても重要です。

AD/HDの診断については、アメリカ精神医学会(APA)の診断基準DSM-IV-TRに記述されており、下記などの条件が全て満たされたときに診断されます。

  1. 「不注意(活動に集中できない・気が散りやすい・物をなくしやすい・順序だてて活動に取り組めないなど)」と「多動-衝動性(じっとしていられない・静かに遊べない・待つことが苦手で他人の邪魔をしてしまうなど)」が同程度の年齢の発達水準に比べてより頻繁に強く認められること
  2. 症状のいくつかが7歳以前より認められること
  3. 2つ以上の状況において(家庭・学校など)障害となっていること
  4. 発達に応じた対人関係や学業的・職業的な機能が障害されていること
  5. 広汎性発達障害や統合失調症など他の発達障害・精神障害による不注意・多動-衝動性ではないこと

このようにAD/HDの診断は医師の診察で観察された行動上の特徴に基づいて行われ、それ単独で診断ができるような確立した医学的検査はありません。しかし一部の神経疾患・身体疾患・虐待・不安定な子育て環境などが子どもにAD/HDそっくりの症状を引き起こす場合があり、小児科・小児神経科・児童精神科医師による医学的評価は非常に重要です。

 AD/HDを持つ子どもは意識的に症状を予防しようと試みても、どうしてもじっとしていられず、学校で必要な持ち物を忘れたり失くしたりしてしまいます。このような失敗行動は通常両親や教師たちに厳しく叱責されるため「どんなにがんばってもうまくいかない自分」という否定的な自己イメージを持ちやすく、家庭や学校においてつらい思いをしていることが多いようです。さらにAD/HDを持つ子どもは学業不振や対人関係で悩むだけでなく、気分が落ち込んだり、不安感をコントロールできなくなるなど、心の症状を合併することもあります。このため子どもがなんらかの困った行動を呈しており、その背後にAD/HDの特性があると診断される場合には医学的治療が必要です。

 AD/HDを持つ子どもの治療は「1. 薬物療法」「2. 環境への介入」「3. 行動への介入」などを組み合わせて行うと効果が高いといわれています。
メチルフェニデートという薬剤がAD/HDの不注意・多動-衝動性を軽減する可能性がありますが、これは登録された専門医療機関でのみ処方が可能です。最近では新たにアトモキセチンという薬剤も処方可能になりました。
子どもを取り巻く環境を暮らしやすいものにするための介入としては、教室での机の位置や掲示物などを工夫して本人が少しでも集中しやすくなる方法を考える物質的な介入や、勉強や作業を10分-15分など集中できそうな最小単位の時間に区切って行わせる時間的介入などが有効です。
行動への介入では、子どもの行動のうち、好ましい行動に報酬を与え、減らしたい行動に対しては過剰な叱責をやめて報酬を与えないことで、好ましい行動を増やそうという試みを行います。問題行動を抑制できたことやその頻度が減ることなどにも注目してしっかりと褒めてあげることが重要です。報酬を得点化して一定数になったら何らかの特別なご褒美・行事への参加(映画に行く・博物館に行くなど)につなげるようにします。

多動症状をただ押さえ込むようなスタンスの治療は良い結果を生みません。親の立場から見える子どもの問題と、子ども本人が感じている困難さは同じでないことの方が多いのです。家族と専門家・教師の連携は言うまでもなく重要ですが、親子こそがしっかり連携して双方の「言い分」をやり取りできる雰囲気があると、AD/HDを持つ子どもはこの障害を乗り越えるのに必要な力を得ることができるでしょう。